きつい夏のインターンが終わって、次の行動に悩んでいる人が多いんじゃないでしょうか。
今回はソニーの冬インターンへの挑戦を決意したFさんの記事を掲載します。
よくある体験記の域を超えた深い学びも得られるかと思います。
FさんはIT企業だけでなく大手メーカーなど高難易度の企業から内定を量産されました。
ソニーを目指す人だけでなく考え方も参考になるかと思います。
息抜きの気持ちでゆっくりご覧ください。
目次
ソニーの理念とは?

「ソニーなんて日本を代表する大企業だから高学歴の人が目指すところでしょ」
と秋冬インターン諦めモードの人もいるかもしれません。
違います。
逆に、多くの人がES提出すらしないので「穴場である」という視点を持ちませんか?
まず冒頭に、ソニーの『学歴無用論』を紹介します。
学歴無用論
これはソニー創業者の一人、盛田昭夫氏が新卒からの人材確保について主張したものです。
「企業は学歴で動くのではない。実力があってこそ競争に打ち勝っていけるのだ。学歴偏重は日本の将来を誤る。人は学歴で評価するのではなく、実力で評価するべきである。」
引用:『ソニー成功の原点』p.221
本質を述べているようで非現実的だと思われるかもしれません。
この考え方は今の新卒採用にも強く残っています。
ソニーでは”仕事は与えられるものではない、自分で見つけるもの”という伝統があり、今の仕事が自分に合っていなくてきついと思えば社内転職ができます。
さらに言えば、ソニーの面接は「ジョブマッチング」という名称であり、一方的に能力などを測られる場ではありません。
極端な例を挙げます。
例えば、学生Aさんはソニーで活躍できる人材だと高評価を得られたとします。
「でもAさんは商社の仕事の方が向いているかも」
と面接官が判断をすると、お互いにハッピーな選択とは言えないので「結果:マッチング不成立」となります。
参考までに、ジョブマッチングで聞かれる質問概要が当時の採用ページに明記されていました。
内容をまとめると、‘優秀なエリート’というよりも、以下の2点を重要視しているように思います。
1. 「経験を踏まえてソニーで手掛けてみたいこと」
2. 「ソニーを使って是非とも実現したいこと」
既にエントリーを決めている方も、一度考えてみると良いかもしれません。
インターンに参加してみることで、ネット上からは得られない本社の雰囲気や社員さん同士の関わり方などを肌で感じることとなります。
インターンに参加した人と、インターンに参加していない人で、この2つの質問の返答で差がついてしまう結果は当然とも言えます。
ソニーのインターンの内容は?内定直結?【冬インターンがねらい目?】

BMP(ビジネス・マスター・プログラム)とは??
まずは”きついけどES通過のみで参加ができて内定直結!?”と噂される冬インターン「BMP」について説明します。
こちらはリアルなビジネス体験をテーマにした職種別の冬インターンで「短期インターンシップ」に分類されます。
さらに、ケーススタディ型の1日完結インターン「BMP Oneday」と、専門的な領域にて複数日間にわたる「BMP Professional」の2種類があります。
・「BMP Oneday」は、経営管理やマーケティング、人事といった職種
・「BMP Professional」は、財務・経理といった職種(より実践的な経験ができる)
両インターン共通して、現場の社員さんから手加減なしでの有益なフィードバックがいただけます。
職種ごとに、最前線で奮闘するソニー社員さん自ら担当した事例や経験を交えたリアリティのあるコンテンツが好評です。
受け身の姿勢ではなく、積極的な姿勢で「真剣勝負」を楽しんでください(^^)と説明会で後押しされました。
ソニーのビジネスを支えるスペシャリストの業務を体感するプログラム
私が参加したものは「BMP Professional」で3日間の内定直結 冬インターン。(※噂)
内容をもとにしたテーマを設けられ、グループワークを通じて最終日にはプレゼン・結果発表があります。
「ソニーのインターンはきつい!?」実際はどうなのか、気になるところだと思います。
一つ言えることは、一般的なインターンには少なからず存在する説明会的な雰囲気とは確実に異なります。
ただでさえ参加コースの専門的な内容に特化しているにもかかわらず、十分な説明なく専門用語が連発し、話のテンポが凄まじく速いからです。
おそらく、インターンに参加くださる社員の方々は、就活生の私たちを学生として見ていません。(笑)
その分野には比較的精通している私も、BMPの内容には全くついていけず、初日の夜は、夜通し猛勉強をしていました。(汗)
ここが「ソニーのインターンはきつい」とよく言われる点です。
ご安心ください。ほとんどのインターン参加者が初めは「きつい」「難しい」等の感想を持ちますが、皆さん最後までやり切ることができます。
*遠方からのインターン参加者には、交通費はもちろん、ホテルの予約まで超高待遇です!!
10年以上続く歴史あり、真剣勝負が求められる短期集中型プログラム
これも私が参加したインターンのなかでの比較になりますが、プログラムへの想いを含めた「手厚さ」が圧倒的です。
①参加社員さんの数が半端ない!(参加学生数とほぼ同じ)
②優勝商品が豪華!(例年、超豪華ソニー製品が優勝チーム全員の手に)
他にも、プログラム終了予定時刻を1時間近く過ぎているにもかかわらず、学生と真剣にコミュニケーションをとってくださる姿には、皆驚いていました。
10年以上続く歴史があるインターンということで、参加くださる社員さんの中には、学生時代にこのBMPを経験した人も多いようです。
きつい苦難が多い分、最終発表が終わった時には大きな達成感が得られます。
どのチームにも固い絆が生まれていて、インターンの数ヶ月後に飲み会が開かれるほどの仲です。
*冬インターンシップ「BMP」のより詳しい内容は、新卒採用マイページをご参照ください。
参加後に優遇ルートが噂される冬インターン
選考ステップが免除されるタイプの一般的な優遇ではありませんが、選考時期が前倒しされるため圧倒的な有利であると言えます。
なぜなら、シンプルに採用の「枠」が限られるからです。
特にソニーは職種別採用を行いますので、内定直結・早い者勝ちの要素が少なからず存在すると推測できます。
その優遇ルートに呼ばれる学生の特徴として、学歴や表面的なスペックよりも、インターンへの取り組む姿勢やコミュニケーションが重視されるようです。
ありがたいことに、私はこの冬インターン参加後にお電話をいただきました。
本当に驚きました。
※私はインターンで特に目立った役割を担ってはいませんでした。学歴もインターン参加者のなかで底辺クラス(普通の私立大)でした。
次にソニーのきつい冬インターンに参加するための「唯一の関門:ES」に関してです。
インターンのESで押さえるポイント【ソニーの価値観(Values)】

一言で言うと、ソニーが大切にする4つの価値観(Values)が随所に感じられるESを心がけるべきです。(面接でもインターンでも同じ)
OBOG訪問の機会をつくって、一度添削してもらうことが理想です。添削を経たESはより一層、完成度が高まります。
ちなみに、私も大学キャリアセンターへOBOGの情報を求めましたが、該当する先輩がいらっしゃらないとのことでした。(苦笑)
夢と好奇心
夢というと難しいですが、「ソニーのフィールドを借りて何かを実現させるんだ」という意志を持つことが大切です。
好奇心については、学生時代、何事にも興味を持って取り組んできた経験があるとESでも好アピールになります。
学生時代頑張ったことは、目標・課題・解決・結果の4つの要素で書くときれいな構造になります。
特に「解決」の箇所では、1つ前で書いたきつい課題に対して、自分の”役割”と”具体的にあなたが何をしたか”を意識します。
主体性のアピールに近いですが、ただただ手を出してみることに加えて「継続」の観点がESから感じられると、大変印象が良く選考結果に繋がりやすいです。
多様性
「多様な人、異なる視点がより良いものを作るをつくる」という意図です。
必ずしもESで ①海外で生まれ育った②海外留学に行った等の経験が書けなくても問題ありません。
私なりの解釈としては、大多数に埋もれない ”いい意味で” 変わった価値観・経験が求められるのではないかと思います。
なぜなら、ソニーはものづくりが原点にあるクリエイティブエンターテイメントカンパニーです。
製品やサービスを通じて世界に感動を届けることを存在意義としています。
「ソニーには本当にいろんな人がいて面白い」
と入社2年目の社員が本心で語られていました。
ESでも変にストーリーを作らず、素で堂々としているスタンスがいいんじゃないかと思います。
高潔さ・誠実さ
今や、ソニーブランドは世界的なものです。
「SONY」と見聞きして認知がない人は少数派に当たります。
そのソニーブランドの信頼に応えるには、倫理的で責任のある行動が欠かせません。
ESでも「謙虚な姿勢」を忘れずに、そして自己研鑽やきつい勉学にも全力で尽力できる人が相応しいですね。
持続可能性
株主、私たち消費者(お客様)、取引先、政府、…
本当に多くのステークホルダーがソニーを支えていると言えます。
規律ある事業活動でステークホルダーへの責任を果たす。
その事業活動は、来世にも引き継がれるべく「持続性」が欠かせません。
情報にアンテナを張る、時代のトレンドを押さえる、グローバルに通用する英語力、…
望ましい結果を掴むためにできることは沢山ありますね!!
まずはインターンのES突破をできるように頑張ってください!
ソニーの選考で結果を出すための「具体的なアクションプラン」

例年、選考がESのみであることは事実ですが、対策を怠っていてはインターン参加の権利が得られません。
4つのバリューも、具体的な行動に結びつけてはじめて、選考結果に活きてくるものです。
専門性を追求する
ソニーは「完全部署別採用」です!! 仮に、内定者数が400人だとすると、技術職(理系)が300人、事務職(文系)が100人。
前者の技術系職種は、なんと全65コース、9分類もありますので省略させていただきます。
イメージを掴んでいただくために、いわゆる文系職を細分化すると、以下の5つのような職種があります。
・セールス&マーケティング(営業・マーケ・販売戦略)
・プロダクト&サービスプランニング(製品企画・製品設計)
・ビジネスマネジメント&ファイナンス(経営管理(企画)・財務・経理)
・リーガル&ライセンス(法務・契約・特許)
・コーポレートスタッフ(人事・広報・CSR・渉外・秘書)
例えば、ソニー製品の営業に興味がある学生は、「セールス&マーケティング」という職種に対してエントリーをします。
すると、ESでは職種に特化した設問について記述する機会があります。
続いて面接では、その職種の人間が面接官を担当する仕組みなっているので、質問内容もそういうことになります。(略)
その点を考慮した上で逆算すると、残りの学生生活で「専門性」の観点を意識した行動が結果に繋がると言えるでしょう。
①所属学部学科にてソニー職種を意識した履修計画を立てる 例:「リーガル&ライセンスに興味があるから、法学部じゃないけど授業に潜り込む。面接では軽く触れて深堀してもらいたいな。」 ②ゼミ活動でもソニー職種を意識した挑戦をする 例:「ビジマネ&ファイナンスに興味があるから、株や財務のテーマを扱うきついゼミに入る!ESで取り組んだ成果を示せるように、欠席なしで頑張るぞ!」 ③課外活動として主体的に学び続ける姿勢をとる 例:「セールス&マーケに興味があるから、Webマーケの実践ができる有給インターンに申し込む!ビジネスコンテスト参加!いや私は余裕がないから本やYouTubeで学ぶ!」 業界研究・企業分析について、主観ではありますがイメージを掴んでいただければと思います。 インターン参加までに「認知レベル1」+ 希望コースの基本的な知見を持ち合わせるべき! 本選考の面接までに「認知レベル3」+ 希望コースを通じたソニーの事業徹底理解 + 自分の将来像を持ち合わせるべき! 認知レベル1:知っていないと記念受験を疑われる ・井深大氏によるソニー設立は戦後1946年! ・ラジオやテレビから始まった世界屈指のものづくり企業! ・海外でもブランド力は絶大!海外売上比率はなんと70%!! 認知レベル3:ESで軽く触れると志望度が伝わる ・時価総額10兆円を突破で日本4位の規模! ・イメージセンサーなどを収益柱にコロナ前は過去最高益! ・VISION-Sという33個のセンサー付き電気自動車を作った! 認知レベル5:選考結果に影響する可能性はほぼゼロ ・ソニーフィナンシャルHDをTOBで完全子会社化!? ・Xperiaのモバイル事業で大幅な収益構造改革実施! ・ソニー(株)からソニーグループ株式会社に社名変更!? ・「ソニー 新卒採用マイページ」で検索、全部読み込む ・「ソニー コーポレートサイト」で検索、さっと読み込む この項目は加えるか迷いましたが、特に事務系職を目指される方は、英語力がESの結果を左右する可能性はあります。 ※インターンの説明会で「TOEICのスコアがあると有利に働きますか?」と質問しても「英語はマストじゃないです(^^)」となります。 ・TOEICで700点、既にお持ちの方は800点とる ・留学生の日本語パートナーに応募する 「人生のテーマを持つ」 急に何を言うかと思われるかもしれません。実は、これはインターン最終日、ソニーが参加学生に対して伝えてくださったお言葉です。 「テーマを持つといいですよ、だってそれが実現できる企業に身を置けばいいですから。」 というお話だったのですが、具体的にどう考えていくかの“ヒント”を踏まえてシェアしたいと思います。 ズームイン(自分はどうか) まずは、『ズームイン』です。時間軸上の今、足元のことです。顕微鏡を使って、自分を知る。自分の立ち位置を確認することを意味します。“今、ここにいる”、この感覚です。就活、きついですよね。そもそも「自己分析」とは定義が明確ではありません。しかし、現在位置を正確に把握しないことには前進できないのです。 ズームアウト(環境はどうか) 次に、『ズームアウト』。俯瞰してみることが目的です。ひいてみてください。“地球は青い“、この感覚です。何が見えますか?ひいてみることで、環境が見えてきます。トレンドを読むこともできます。特にステークホルダー(今までの人生の関係者)を意識してみてください。 「あなたは、なぜ、わざわざこのきつい就職活動をしているのでしょうか。」 1つ広く捉えた「なぜ働くのか?」という問いは、自己分析の本に必ず載っています。 グループディスカッションのお題になるケースも多々あります。 この質問に対する答えは、正解がなく、みんな違ってみんないい領域ではあります。 しかし、この質問を投げかける理由(意図)は明確にあります。 それは、就活、もしくは働くこと自体を目的にしていてはダメだということです。 ダメという表現は少しきつい言い回しですが、就活で納得のいく内定が得られる人は「就職が通過点に過ぎない」という共通点があります。 私はこの考え方が、中途半端な自己分析の点を結びつける役割を果たしたと断言します。 自分はどうか。環境はどうか。これを繰り返して、人生のテーマを仮決めしてください。その結果、時間を一緒に使う相手が企業です。 これを存在意義とするソニーは、まさに私が求めるものでした。 その後、これまたきつい本選考のステップを勢いよく突破していきましたが、結果、最終面接(4回目)で落ちてしまいました(^^”) 大きなショックを受けたことは事実です。ところが、それ以降10社ほど本選考に臨みましたが、面接で落ちることはありませんでした。 人生のテーマが決まっていたからだと思います。どんな角度からきつい質問をされても、伝えることに一貫性があるので信頼を得られました。 結果として、ソニーよりも強く“第一希望だ”と思える企業から内定を得ることができました。 __ 「日系大企業としてのソニー。メーカー業界の代表格としてのソニー。ではなく ソニーはソニーだ!」 私がインターン・本選考で感じた ”ソニーらしさ” が少しでも伝わっていれば幸いです。 ありがとうございました。 __ ↑Fさんが実際に使っていた就活管理シートです。 __ 最後にオススメ。 ソニーに限らずインターンには行くべきです。 ・なるべく労力をかけたくない ・インターンに参加はしておきたい 登録しておくと企業側からインターンのオファーが届くサービスを紹介しておきます。 ベネッセ運営! dodaキャンパス ・大手のベネッセが運営で安心就活 ・オファー受信率93%!就活効率化ソニーを知る
英語力を証明する
ソニーのインターンはきついが就活で活かせた学び【重要】
ソニーのインターンに関して:終わりに