転勤がないのは、実は就職や転職をするうえで重要な条件のひとつです。
転勤が多いとその都度引っ越しの負担がかかり、人間関係もまた一から築かなければならないためストレスも増えるでしょう。
子どもがいる人やマイホームを検討している人は、転勤があると自分だけでなく家族にも負担がかかる恐れもあります。
しかも転勤はいつどんなタイミングで辞令が出るかわからないので、将来設計を立てにくいというデメリットも。
それなら最初から転勤がない企業を選んで就職するほうが効率的です。
でも転勤がないからこそ、職場選びはより慎重に行わなければなりません。
目次
いきなり東京本社から関西に転勤！断ることってできるの？
東京の本社勤務になって張り切っていたところに、突然の地方への転勤の辞令。
転勤ありきの企業に就職した人なら誰でも経験する可能性のあるエピソードです。
人間関係や職場環境に慣れてきたころに転勤の辞令があると、ショックが大きいもの。
しかし転勤がイヤだからといって、簡単に断ることができないのが社会の厳しいところ。
日本はまだ古い体質が残っているので、命じられた転勤は拒否できないことが多いです。
やむを得ない事情もなく転勤を断ると、就業規則違反となって最悪の場合、降格や解雇をされてしまうケースも。
そんな転勤問題を解決するには、最初から転勤がない企業に就職するのがいちばんです。
転勤がない企業へ就職するメリット
転勤がない最大のメリットは環境の変化がないことです。
そのため家族との時間を大切にでき、マイホーム購入などの計画も立てやすくなります。
住居を変える必要がないため、引っ越しや単身赴任などの費用もかからず金銭面的にも安心です。
また、転勤があるとその先々で一から人間関係を築かなくてはならず、そのストレスは意外に大きいもの。
転勤がなければその心配はなく、職場や取引先のメンバーも変わらないため信頼関係がより構築しやすくなります。
しかし転勤がないということは、裏を返せばずっと同じ職場環境で働き続けなければならないということです。
転勤がない企業に就職、転職する場合は、いかに職場が自分に合っているかが重要なポイントとなります。
転勤がない企業のデメリットとは
転勤がなければ、当然一緒に働く上司や同僚、後輩の顔ぶれは変わりません。
これはメリットにもなりますが、人間関係がこじれた場合などは逃げ場がなくなるためデメリットにもなります。
さらに人間関係や仕事内容の刺激が少なく、バリバリ働きたい人には少し物足りなく感じるかもしれません。
また、すべての企業に当てはまるわけではありませんが、転勤がない企業は転勤がある企業に比べて給与が低い場合があります。
転勤がない企業へ就職する際は、これらのデメリットも十分考慮することが大切です。
そもそも優良企業って何？
安定した職場環境を求めるなら、優良企業を選ぶのが無難です。
一般的には以下の3つの要素を持つ企業が優良企業といえるでしょう。
② 企業的に成長の可能性を秘めている ③ 社員が生き生きと働いている
しかし一言に優良企業といっても、人によって「優良」の基準はさまざまです。
例えば自分のスキルを活かしたい人はその力が最大限発揮できる職場こそ優良ですし、社会に貢献できるような企業で働きたいと考える人は社会貢献度の高さがイコール優良という評価につながります。
このように、優良企業であるかどうかは個人の職業観や人生観にも大きく左右されます。
そのため、一般的な優良要素と自分の希望が最大限一致した企業を選ぶことが企業選びのポイントとなるのです。
転勤がない優良企業を探す４つのポイント
求人サイトで絞り込み検索
転勤がない企業を探すのにいちばん手っ取り早い方法は求人サイトで検索することです。
まずは絞り込みキーワードに「転勤なし」と入力して調べてみましょう。
しかし、なかには転勤がないことをわざわざ求人サイトに記載していない場合もあるので、「エリア職」や「勤務地限定」などのワードも合わせて検索しておくといいでしょう。
説明会や面接時に転勤の有無を直接聞いてみるのもいいですが、対象企業が転勤ありの職種だった場合、その時点で採用候補から除外されるケースもあることを覚えておいてください。
ただ転勤ありの企業でも、事前に面接などで相談しておけば希望を考慮してもらえる可能性も十分あります。
転勤のない業界を知る
転勤がない企業を知り、取捨選択をすることも優良企業を探す効率的な方法です。
そのため、一般的に転勤が多いとされる金融、飲食、建設業界や商社などはあらかじめ選択肢から外しておいたほうがいいでしょう。
また、職種に限らず面接の際に転勤の可能性を示唆してくる企業や、転勤の有無で雇用形態や給与が変わる会社は転勤ありきと考えてよさそうです。
転勤がないということは、いわば転勤の必要がなくビジネスが展開できる企業を意味します。
例えば学校や福祉施設、病院や公務員などの地域密着型の職種は転勤がない、もしくは少ない企業です。
まずはこれらの業界にターゲットを絞って候補をピックアップしてみましょう。
あとは大手企業ほど転勤が多いため、小規模経営の会社や中小企業も視野に入れて選ぶのもひとつの手です。
大手企業だと地方銀行も転勤なし優良企業の一つです。
地銀は特殊要因も多く、就活生にも人気。詳細は別記事があります。
転勤が少ない職種を候補にする
一概にどの企業もそうとは言い切れませんが、営業職についている人は転勤が多くなる傾向にあります。
一方、専門職や事務職など本社の内勤で働いている人のほうが転勤の少なさは期待できます。
これは、そこでしか活かせない技術を持っていることが大きな要因といえます。
リモートワークを採用している企業を選ぶ
近年は感染症対策などの社会情勢により、大手企業でもリモートワークを取り入れるところが増えてきています。
リモートワークの最大の利点は、企業に籍を置きながらも出社をせずに自宅など自由な場所から仕事ができることです。
リモートワークによりどこにいても仕事ができるため、転勤を心配する必要もありません。
今後、リモートワークを採用する企業が増えていくことが予想されるので、転勤を希望しない人はうまく活用することをおすすめします。
転勤なしの優良企業の見分け方
転勤がない企業の候補がいくつか挙がったら、その企業がどんな企業かをわかる範囲でチェックしておくことも重要です。
一般的な優良企業の基準については先に説明した通りなので、選んだ企業が当てはまっているかどうかを求人サイトや企業ホームページなどで確認してみましょう。
もう一つは、自分にとってその企業は優良であるかどうかをチェックする必要があります。
働く地域や目的、事業内容や雇用形態など、自分の希望とすり合わせて最終候補を選んでいきましょう。
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