2019年11月14日、株式会社リクルートキャリアは、運営している就職情報サイト「リクナビ」において、個人情報取り扱い不備が要因でプライバシーマーク付与の取消し措置を受けたと発表しました。
個人情報を取り扱っている会社企業が多い中、プライバシーマークという言葉を耳にしますが、これはいったいどのような制度なのでしょうか。
また会社企業の面接を受けたときに「他社以外に面接は受けていますか?」と聞かれますが、このような質問に対してどのような返答をするべきなのでしょうか。
今回は、プライバシーマーク制度や志望度に対する返答についてご紹介します。
目次
リクナビ問題のプライバシーマーク取消しとは?
冒頭でお伝えしたように、株式会社リクルートキャリアは、就職活動を行なう学生の応募動向予測を会社企業に提供するサービスである「リクナビDMPフォロー」に関する個人情報取り扱い不備が原因で、プライバシーマークの取消し措置を受けたことを明らかにしました。
そもそもプライバシーマーク制度のことをご存じでしょうか。
あなたもこれまでに、身に覚えないところからDMがきたり、セールスから電話がかかってくるようになったという経験をしたことがあると思います。
あなたの個人情報をもっている会社企業は、個人情報が外部に漏れないように管理する必要がありますが、それが十分になされていない結果、先ほどお伝えしたような経験をすることになるのです。
そこで一般財団法人「日本情報経済社会推進協会」(JIPDEC)が1998年に設定したのがプライバシーマーク制度です。
プライバシーマーク制度は、会社企業や団体に対して個人情報保護体制や運用状況が適切であるかを、「プライバシーマーク」というロゴで示して分かりやすくしたものになります。
プライバシーマーク制度が発足してから現在に至るまで、多くの会社企業や団体にプライバシーマークが付与されており、プライバシーマークの使用が認められた事業者は「プライバシーマーク付与事業者」とよばれ、個人情報を大切に扱っている事業者であることをアピールすることが可能です。
株式会社リクルートキャリアは、プライバシーマーク付与事業者でしたが、リクナビDMPフォローの中で、本人の同意が不十分なまま会社企業にデータを提供していたことが発覚。
2019年8月に株式会社リクルートキャリアはその旨をJIPDECに報告し、2019年11月14日付でプライバシーマークの取消し措置を受けたのです。
リクナビDMPフォローは2019年8月4日で廃止になり、株式会社リクルートキャリアは今回の事態を重く受け止めつつも、「今後もJIPDECの認定個人情報保護団体には対象事業者として継続加入する」と明言しています。
就職活動の面接のときの志望度に対する返答はどうすればいい?
前述では、株式会社リクルートキャリアが運営している就職情報サイト「リクナビ」の問題についてご紹介しました。
しかし就職をめざす新卒者・既卒者にとってリクナビは大きな情報源であることは間違いありません。
また就職活動をしている方が最も緊張するのが、会社企業が実施する採用面接です。
会社企業が面接のときにどのような質問を投げかけてくるかは、リクナビを利用することで傾向を把握することができます。
そのような中で会社企業からの質問を把握していても困る質問が「弊社への志望度はどれくらいですか?」という質問。
この質問を投げかけられると「御社が第一志望です」と言わなければ面接に落ちるように思います。
会社企業は、内定辞退の情報が裏で売買されるくらい志望度合いは大切だと思っています。
ここでは就職活動の面接のときの志望度に対する返答パターンについてみていましょう。
第一志望は御社であることを伝える
就職活動において最も合格をもらうことができる回答でしょう。
ただ会社企業から志望度について聞かれたあとは「なぜ当社が第一志望なのですか?」「他の会社企業と比較してなぜ当社なのでしょうか?」という質問に答えられるような対策をしておかなければいけません。
また内定をもらってからそれを辞退することは自由ですが、面接のときに「御社が第一志望です」と言っておきながら、内定を辞退するのも気が引けます。
就職活動は自分のことを考えての活動であることは間違いありませんが、あなたが内定を辞退することで会社企業へ影響があることも頭の片隅においておく必要があるかもしれません。
御社は「第一志望群」であることを伝える
前述のように「第一志望」と言い切るのではなく「第一志望群」と述べることで、第一志望の候補であると伝えることができます。
第一志望でない場合でも、面接を受ける会社企業のことを熟知し、他の会社企業より御社に就職したいという気持ちを伝えることが大切です。
就職活動の際はリクナビで傾向チェック!自分の意思を明確にしよう!
前述で、就職活動の面接のときの志望度に対する返答についてご理解いただけましたでしょうか。
就職活動をする際は、リクナビを利用して面接で聞かれる質問の傾向をチェックすることは大切なことです。
それに加えてあなたは、面接を受ける会社企業のことを十分に熟知したうえで面接を受けるようにしましょう。
会社企業がほしがっている人材は、即戦力になる人材であるときもあれば、一から社内教育を施したいため業界未経験者をほしがる会社企業もあります。
会社企業はさまざまな経験を有しており、幅広い視野をもちながら活動し、会社企業で結果を出してくれる人を求めている傾向にあります。
あなたの志望度が高くなくても、会社企業があなたをほしがることで採用になる可能性は十分にあるのです。
自分の意思を明確にしながら就職活動を行なうことが何よりも大切といえるでしょう。
まとめ
今回は、プライバシーマーク制度や志望度に対する返答についてご紹介しました。
リクナビ問題を題材に、プライバシーマーク制度がどのようなものかご理解いただけたと思います。
そのような問題を起こしたリクナビですが、就職活動者にとってリクナビは就職に関するさまざまな情報が得られる重要なサイトであることは間違いありません。
志望度については、志望度が高いことに越したことはありませんが、面接を受ける会社企業すべてに「御社が第一志望です」と伝えるのもいかがなものといえます。
就職活動をする際は、あなたが思う会社企業に努めたいという明確な意思をもつことが何よりも大切です。
今回の記事を参考に、リクナビ問題について知っていただき、志望度のことを考えながら、今後のあなたの就職活動に役立てていただければ幸いです。